このたび、WBC日本代表ヘッドコーチ・白井一幸氏を講師に迎えて開催された、
「社内木鶏会経営者会 講演会」に参加しました。
演題は「勝利を呼び込む 強い組織の作り方」。
会場は、愛媛県の社会福祉法人・宗友福祉会が「ご恩返しの講演会」として提供されたものです。
地域に根ざした、温かくも本質的な学びの場として実現しました。
まさに、体験に裏打ちされた説得力と熱意に満ちた90分間の濃密な学びの時間でした。

チームは「自らつくるもの」
白井氏が語るチームビルディングとは、
「最高のチームは自分たちで作ることができる」という信念に基づいています。
- 目的と目標を全員が同じ熱量で共有する
- 与えられた役割と責任をきちんと果たす
- 誰かがうまくできていないとき、自分がまず関わりに行くこと
「関わることで自分が一番成長する」。この言葉が、特に心に残りました。
そして何より印象的だったのが、「世界一になりたい!」という強い思い。
白井氏は、「能力よりも“思いの強さ”が人を活かす」と、力強く語っておられました。

目的に生きる人の姿勢
白井氏は「目的を持って努力すれば、結果(目標)は自然とついてくる」と語り、
WBCでの選手たちの姿を例に挙げてくださいました。
大谷翔平選手のストイックさや、若手選手が平凡なゴロでも全力で走る姿勢。
「一所懸命」「全力」「愚直さ」を貫く姿は、私たちの日常の姿勢にも深く通じるものがあります。
勝ったうえで相手を称える「グッドウィナー」。勝ってなお思いやれる人が“サムライ”。
白井氏のその言葉に、心が震えました。
「決めつけると諦め癖がつく。ゴールから目を逸らさない。どうしたらできるか、だけに集中する」
白井さんが何度も繰り返したこの言葉は、仕事にも通じる大切な指針です。
恐れや萎縮のないチームは、トップが作る。ニコニコと、のびのびと、自主的に。
そんな空気の中でこそ、挑戦と成長が生まれるのだと感じました。
安心・安全な組織は「人柄」から生まれる
白井氏が語る、栗山英樹監督の人柄。信じて、任せて、感謝する。
マイナスなことは言わず、良いところに焦点を当て、次への期待を伝え続ける。
その姿勢が、選手たちののびのびとした挑戦を支えていたことを知り、
「指導」とは技術以上に「心」なのだと強く実感しました。
例えば、「なんで三振したの?」という問いかけは、他責。
人を責める前に、自分にできることに目を向けることが、信頼されるリーダーになる第一歩なのだと感じました。
「次に活かすには?」とゴールに焦点を当てることが、健全な自己責任の第一歩。
「責めない関わり」「信じて見守る姿勢」
これらは、挑戦する人の可能性を最大限に引き出す土壌になるのだと学びました。
自分の経営にも通じる「目的」の大切さ
今回の講演で、何度も繰り返されたのは、「目的を持って生きること」。
目的に燃え、その姿に人が共感し、やがて結果(目標)がついてくる。
改めて、自分の事業の“目的”に感動し、心から燃えているかどうか。
そんな問いを突きつけられたように感じました。
また、挑戦のない“安全安心”は真の成長を生まないという言葉にも、深く納得しました。
そして――諦める癖がついていた自分自身に気づき、再び“目的”に向かって挑む覚悟を持つことができました。
器を広げる生き方を目指して
講演中、白井さんの語る栗山監督の言葉に「自分がその立場だったらできただろうか…」と自問し、
答えは――「できない」でした。でも、それで終わらせたくないと思いました。
- 人ひとりの可能性を信じ切ること
- 「人はいつでも思いで必ず成長する」と信じること
- 目的に集中すること
これらを実行するために、にじり寄るように少しずつ、自分の器を広げていきたい。
そう感じさせられる、学びと感動に満ちた講演会でした。

最後に、今回このような貴重な機会をくださった
社内木鶏会経営者会、愛媛県 宗友福祉会の皆様に、心より感謝申し上げます。