福祉と経営の両立から学ぶ──宗友福祉会に見る、地域に必要とされる組織のかたち

宗友福祉会の手描きパンフレット表紙

事業の目的と利益の両立は、多くの企業や団体にとっての永遠のテーマです。
先日見学させていただいた社会福祉法人・宗友福祉会(愛媛県)では、その問いに対する明確な答えがありました。

宗友福祉会の遊具と二宮金次郎像
宗友福祉会の園内にある遊具と二宮金次郎像。

「福祉」と「経営」の二刀流がつくる持続可能な組織

宗友福祉会の最大の特徴は、福祉活動と事業運営を両立させていること。
施設に通う方々に対して、農業・木工などの就労支援を行いながら、採算性のあるビジネスモデルを実現しています。

注目すべきは、利益を第一に考えているのではなく、“目的を叶える手段としての経営”を徹底している点です。

「何のためにやるのか」「誰のための取り組みか」を明確にすることで、結果として組織の目標である利益が後からついてくる──
それを体現しているのが印象的でした。

宗友福祉会の温室内での植物栽培
宗友福祉会の温室で行われる就労支援と植物栽培。

“通いたくなる福祉施設”は、発想と実行力の結晶

療養施設のスタートは、「お母さんに自由な時間を作ってあげたい」という想いから。
その想いが進化し、本物の機関車を施設内に走らせるというユニークな取り組みへとつながりました。

子どもたちが「また行きたい!」と目を輝かせ、大人も童心に返って楽しめる──そんな空間が生まれていました。

これは単なるイベントではなく、“通いたくなる福祉施設”という新しい価値の提供です。
「誰のために?」「何のために?」を問い続ける姿勢が、地域から選ばれる組織をつくる鍵になっていると感じました。

宗友福祉会のミニSLと乗車体験
宗友福祉会の人気アクティビティ、ミニSL乗車体験。

組織づくり・人材育成にも応用できる学び

この見学を通して私自身も、「まだやれることはたくさんある」と事業の未来を見つめ直すきっかけになりました。


まとめ:事業にも応用できる3つの視点

  1. 目的を明確にし、それに沿った手段を選ぶこと
  2. 利益だけで判断しない柔軟な発想と実行力
  3. “誰のために”という視点が、組織の軸をつくる


案内してくださった職員の皆さまの丁寧なご説明と、手作り資料の心遣いにも、人を大切にする文化を感じました。
宗友福祉会の皆さま、貴重な学びの機会をありがとうございました。

宗友福祉会の手描きパンフレット表紙
宗友福祉会のパンフレット表紙。機関車や花が描かれた、心あたたまる福祉の取り組み。


こうした視察・現場体験から得た気づきを、企業や組織の組織開発・人材育成に活かす提案・ご支援も行っています。
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宗友福祉会について詳しく知りたい方は、公式サイトをご覧ください。
👉 社会福祉法人 宗友福祉会 公式サイト